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巨体の人外に助けられて世話される話

第28章 選んだ未来


「……はっ? するわけねえだろあの魔女に! なんで俺が謝んなきゃいけねえんだよ!」
「あんたの改心は今更俺らも望まない。でも今から少しずつやり直すことは出来るんだぞ?」

弟子に穏やかに迫られると、ヴィレイニは立ち上がって、周りを猜疑の目つきで見やった。
そして標的があなたに向かう。

「お前か……? 俺の弟子と使役獣をたぶらかしたのは。どんな手使いやがった! お前魔女の手先だろ! 可愛い顔して裏で操ってんじゃねえのかッ」
「……はあっ? なんで私がそんなことするんですか! 私はあなた達と同じ、ただの人間ですよ!」
「ただの人間が、なんで公爵の庇護に入って希少種の獣に溺愛されてんだよ! 怪しいだろうが!」

急に難癖をつけられ、あなたも怒りがわいてきて立ち上がる。

「魔界に来て一生懸命生きようとしてきただけですよ! セロさん達だってそうです、こんだけ頑張ってきたのに、あなたのこと憧れだってずっと待ってたのに、なにその言い草! 謝ってよ!!」

さっきはルドガーを止めようとしたのに、あなたは体格の違う大人のヴィレイニの前に立ち、勢いよく見上げた。

「早く素直になりなさいよ!! それに弟子の頑張りを褒めてあげてください、私だって、ルドガーとセロさんとナザルさんのおかげで魔術師試験合格したんだから!! 二人は優しいし強いしめちゃくちゃいい人ですよ! 師匠のあなただってそれ知ってんでしょう!!」

あなたは初めて人前でこんなに激怒した。
皆、ぽかーんとしている。

静観していたジュリスもゼイランも、隣で真摯に瞳をくぎ付けにして聞いてくれているルドガーも。

感情があらわになり涙がにじんでいると、セロとナザルは、瞳を揺らしてその姿を映していた。

「…………ありがとなっ……俺達なんかのために、本気でそんなこと言ってくれて……」
「あんた、マジでいい奴だな、」

二人の笑顔が胸に突き刺さり、当然だと頷く。全部本当のことだから、彼らの師匠にも知ってほしかった。

するとヴィレイニは、ぽつりとつぶやいた。

「なんで俺、小娘に叱られてるんだ……くそっ……」

テーブルに両手をつき、彼は焦った顔つきで弟子たちを見た。
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