第27章 護るということ
「。いくら可愛いお前の頼みであろうと、それは出来ん。……私はあいつらの師と因縁がある。人間界で知り合い、ビジネスパートナーだったが、あの男の不義理にはもう我慢の限界だった。今回もそうだ」
「……ええっ。……そ、そうだったんですか……」
はっきりと断られ、事情まで聞いてしまえば、あなたもそれ以上は何も言えなかった。
でもあなたの気持ちも察したのか、ネメニアはこうも言った。
「あの男は、責任を負っている。セロとナザルにな。だからこそ、自分から奴らを迎えにくるまで、私が許すことはないだろう」
彼女の確固たる信念が明かされる。
その姿は、とても印象的に映った。
「――って、こんなことがあったんですよ。皆さん、どう思います?」
一幕を教えたあなたに、ジュリスは腕を組んで考えている。
対してセロとナザルはとくに驚きもなく、そもそも期待してない感じだ。
「君達の師匠って、そんなに破天荒なのかい?」
「つうかクズだな。人間のクズ。……でもな、あの人はそれでいいんだよ。すっげえ強い魔術師だから。それにさ、別にいいじゃん。今うまくいってんだから。もう忘れようぜ」
セロは生暖かい眼差しで、ワインを手に明るく言った。
ナザルもそんな彼を見て、軽くため息を吐くだけだ。
「ナザルさん……」
「まあこいつも期待してんだよ、おっさんが迎えに来てくれることをさ。任務試験のときも言っただろ? ⋯⋯それによ、ルドガー達とか、あんたと守護者のこともそうだ。……俺達とはちげえからさ」
若干寂しそうな赤髪の彼の笑みに、胸が痛む。
二人がこんなふうに本当は待ってるのだから、早く来てくれればいいのに。
その男の人は、何をしてるんだろう。
あなたも切々と考えていると、突然ゼイランの号令がかかった。