第27章 護るということ
ネメニアのいる古城は、この間訪れた赤い森の奥深くにあるという。
特殊な結界に守られ、隔絶された場所に存在した。
長く黒いローブの従者が迎えに来て、転移魔法で連れていってくれた。
「わあ、城の外はこんな風になってるんだ。素敵な中庭……あっ、守護者さま!」
向こうから歩いてくる、長身の黒髪ロングの美女に、あなたは手を振って近づく。
彼女も妖艶な笑みを浮かべ、四人はまた相対した。
「よく来てくれた、こちらだ。かしこまる必要はない。ただの茶会だからな」
ネメニアは優雅に皆を招き入れる。
ホールはまるで儀式を行うための大広間のように広く、重厚な造りだった。
絵画や彫像が飾られ、赤と黒を基調とした家具やソファが置かれている。
ピアノや鳥かごに入った鳥までいて、なんだかおとぎ話に迷い込んだようだ。
「お美しい……独特の世界ですね」
「くく⋯⋯古めかしいだろう、吸血族らしく生きるのは、まことに窮屈なものさ」
率直なゼイランに対し、ネメニアは小気味よく笑った。
あなたはソファに座り、美しい従者や執事らに給仕され、はっとなる。
彼らも透き通るように白く、ついその首筋に目がいってしまう。
「あの……守護者さまって、やっぱり血を吸うんですか?」
そう尋ねると、斜め向かいに座ったゼイランが激しくせき込んだ。
そしてすごい形相で「失礼なことを聞くな」と口を動かしてくる。
すぐに反省したあなただが、ネメニアは赤い瞳を妖しく細めた。
「ふふ。怖いかい、」
「い、いえ、そんなことは。⋯⋯ただ何食べてるのかなぁって」
内緒話みたいに美しい顔を近づけられ、ドキリとする。