第27章 護るということ
「ううっ……よかった……私、あなたのそばにいていいんだね……これからも!」
「……っ、当然だろう、! 俺のそばにいてくれ、頼む……!」
二人で思いを通わせ、抱き合う。
「守護者さま、ありがとうございます。彼に出会わせてくれて…」
「何を言うのだ。⋯⋯私はお前たち二人を悩ませた。⋯⋯とくにお前にはな、ルドガー。許せ」
本音をもらす声に、ルドガーの瞳が揺れる。
彼はもう、前と同じようにはネメニアを見れなかった。
そうして真摯に頷く。
「あんたがを思っていることはよく分かった。……俺も必死だったんだ」
ネメニアは互いにしか通じない特別な思いを、ルドガーと一瞬共有した。
椅子に座っていた彼女は立ち上がる。
長い黒髪を整え、二人にも促した。
「さあ、ではそろそろお前達を送っていかねばな。皆が心配するだろう」
部屋を出るネメニアに、あなた達もおずおずとついていく。
廊下に出ると、古城の雰囲気に驚いた。
ひんやりと冷たく、とても広い。
回廊になっていて、おとぎ話に出てきそうな、古めかしく荘厳な雰囲気だ。
「守護者さま、ここに住んでるんですか? 一人で?」
「一人ではない。今はデシエがいる」
そう言って彼女が視線を向こうにやると、静かに佇んでいた女性がいた。
黒いレースの服をまとった、紫髪の魔術師だ。
「デシエさん!」
「……さん、お二人とも、お久しぶりですね」
彼女は遠慮がちに頭を下げ、現れた。
あの話を聞いたあとだからか、今ではまったく印象が変わってしまった。
「……あんなにお世話になったのに、本当にすみません! あなたのことを縛り上げたり、とんでもないことを…!」
あなたは平謝りする。彼女は控えめに笑んだ。
「いえ、すべて私の暴走が招いたことですから。申し訳ございませんでした」
深々と平伏するデシエに、あなたは困ってしまう。
ルドガーも彼女を見る目が変わったように、口を開いた。
「俺もあんたを疑っていた。悪かったな。……俺達は、あんたにも守護者にも、世話になっていた。感謝している」
率直に言われてデシエは目を丸くするが、二人を見て微笑んだ。