第38章 【第三十三話】信じることの重み
「この部屋のどこかにいるんでしょう」
アレンが神ノ道化を構える。
「なら――まとめて引きずり出します!」
ティファも白銀の光槍を生み出した。
アレンの爪ノ王輪が書庫の空間を薙ぎ払う。
同時に、ティファの光槍 が四方へ走った。
本棚が砕け、紙片が舞う。
けれど。
「ギャハハハハ!!」
「当たんねぇよ、バァーカ!」
攻撃は空を切った。
その時、ラビが低く息を吐く。
「この騙しメガネは、オレが何とかするさ」
「ラビ?」
ティファが振り返る。
ラビは床一面に散らばる鍵を見下ろしていた。
「本物の鍵を見つけ出すまで、リナリー達を守っててくれねぇかな」
「どうやって鍵を……?」
アレンが尋ねる。
ラビは、片方だけ覗く翠の瞳を細めた。
「オレの本職さね」
低い声だった。
「キズ、汚れ、鍍金の剥げ方、鍵の歪み――一度見たものは、頭に記録してある」
「こんなメガネで、ブックマン後継者が騙されるかっての」
アレンの表情が少し明るくなる。
「分かりました。じゃあ一分で探してください」
「いや、それは無理」
即答だった。