第38章 【第三十三話】信じることの重み
「それに」
アレンが神ノ道化を握り締めた。
「僕達の師匠は、悪魔みたいな人なんかじゃない……!」
その横で、ティファも静かに俯く。
銀髪が、ふわりと浮いた。
「正真正銘の悪魔なんですよ!!」
アレンが叫ぶ。
「師匠と関わるんなら、それくらいの覚悟しておけってんだ――!!」
ティファの喉元から、白銀の光が滲む。
「……人が命懸けで心配している間にも」
声は静かだった。
けれど、空気が震えている。
「あの人は、敵に借金まで……?」
ラビとクロウリーは、そっと顔を見合わせた。
「……クロちゃん」
「な、なんであるか」
「オレ、今後ティファを怒らせないようにするさ」
「吾輩も同意である……」
「うるせぇ!!」
デビットが銃を構え直した。
「まとめて払わせてやるよ、クロス弟子ィィ!!」
再び銃声が響く。
青。
赤。
白。
色を変える弾丸が、書庫を縦横無尽に飛び交う。
その最中、紫の弾丸が放たれた。
アレンが神ノ道化で斬り裂いた――はずだった。
「……え?」
そこにいたのは、ジャスデビそっくりの人形。
次の瞬間、紫の煙が弾けた。
アレン達の目元に、紫色の模様が浮かぶ。
「騙しメガネだよ、ヒヒッ!」
「もうオレらの姿は、お前らには見えねぇよーだ!」