第38章 【第三十三話】信じることの重み
崩れた瓦礫が、谷底みたいな空間へ次々と落ちていく。
だが。
そこに“出口”らしきものは存在しない。
ただ、終わりなく崩壊し続ける街が広がっているだけだった。
「……無い」
アレンが険しく目を細める。
クロウリーも青ざめた顔で辺りを見回した。
「ほ、本当に出口無いのであるか……?」
その時。
ふよふよ浮いていたレロが、半泣きみたいな声を上げた。
「マジデ出口ナンテ無――」
ラビの鉄槌がすぐ横へ叩き込まれる。
「ぎゃああああ!!?」
レロが絶叫した。
「脅かすなくそエクソシスト!!」
「じゃあ出口吐けさ!!」
街の崩壊は、さらに加速していた。
遠くで次々と建物が砕け、足場そのものが軋む。
レロはぶるぶる震えながら叫んだ。
「この舟ハ停止シタレロ!! もう他空間ヘハ通ジテナイレロ!!」
アレンの表情が変わる。
「……停止?」
「出口ハ無イレロ!!」
「じゃあ俺達はどうやって出るんすか!!」
チャオジーが叫ぶ。
レロは涙目でぶんぶん揺れた。
「オ前ラハココデ死ヌンダレロ!! この舟カラハ出ラレナイ――」
その瞬間だった。
ザ ッ――。
背後で、微かな足音。
「……!!」
全員が一斉に振り向く。