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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第37章 【第三十二話】闇に沈む江戸



「……今、この世に存在するエクソシストは、教団にいるヘブラスカ、ソカロとクラウド、」

皆の視線が向く。


「マリアン。そして――」

ティファの肩が僅かに揺れた。


「ここにいるたった十人しかいなくなってしまったんだよ」

誰も言葉を返せなかった。


崩壊した江戸。

伯爵。
ノア。
改造AKUMA。

失われた命。

その全てが、重く圧し掛かる。


「ならば今は、千年伯爵と戦う時じゃない」

ティエドールの声音は静かだった。

だが、強い。


「キミ達は、それまで生き延びるのも、“使徒”としての使命だと私は考える」

ミランダが小さく俯く。

チャオジー達も唇を噛み締めた。

ティエドールは優しく笑う。


「クロス部隊は、即時戦線を離脱すべきじゃないかな」

その言葉に。

アレンは黙って目を閉じた。

ラビも珍しく軽口を叩かない。

静かな夜風だけが、壊れた街を吹き抜けていく。


そしてティファは。

未だ目を覚まさないリナリーの手を、そっと握り締めていた。


静かな沈黙の中。

ふいに。


「……ん……」

小さな声が落ちた。

ティファが顔を上げる。

リナリーの指先が、微かに動いていた。


「リナリー!」

アレンがすぐ傍へ膝をつく。
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