• テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第37章 【第三十二話】闇に沈む江戸



けれど、その視線は一瞬だけ、神田の髪を結んだ細い紐へ落ちた。

ティファもリナリーの傍へ座り込み、額へそっと触れる。


「……頑張ったわね」

掠れた声。

その横で、アレンが静かに周囲を見回していた。

仲間達の無事を、一人ずつ確認するみたいに。


瓦礫だらけの河岸。
崩れた石橋の下へ、辛うじて生き残った者たちが身を寄せ合っていた。

夜風が冷たい。

遠くでは、未だ燃え続ける江戸の火が赤く揺れている。

ティエドール元帥は静かに周囲を見回した。


横たわるリナリー。
疲弊し切ったミランダ。
怪我だらけのチャオジー達。

そして、未だ呼吸の荒いエクソシスト達。

元帥は重く息を吐く。


「…AKUMA生成工場」

低い声が落ちる。


「ノアの方舟ねぇ……」

ブックマンが目を細めた。


「あの男に協力する気は、さらさら無いんだがな」

神田は少し離れた場所で壁にもたれたまま、無言で六幻を抱えている。

ラビはその隣へ腰を下ろし、額の汗を拭った。

ティファは、未だ目を覚まさないリナリーの傍から離れられずにいた。

その時。

ティエドールが静かに口を開く。
/ 972ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp