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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第37章 【第三十二話】闇に沈む江戸



「アレン落ち着けって!」

ラビが慌てて割って入る。


そのすぐ近く。

巨大な結晶の中では、リナリーが浅い呼吸を繰り返していた。

結晶越しに微かに見えるその姿を確認し、アレンの表情が一瞬だけ安堵に緩む。


そして。

少し離れた瓦礫の傍。

銀髪の少女が、震える腕で身体を起こそうとしていた。


息を吸うたびに、喉の奥が焼けるように痛む。

それでも、ティファは崩れた瓦礫へ手をつき、ゆっくり顔を上げた。


「……ラビ」

弱々しい声。

ラビが振り向く。


「ティファ!!」

駆け寄ったラビが、倒れかけた身体を支える。

その時だった。


「……ティファ」

聞き慣れた声が、すぐ傍から落ちた。

ティファの銀の瞳が、はっと見開かれる。


「……アレン?」

信じられないものを見るような顔だった。


「……生きて、たの」

掠れた声。

アレンは膝をつき、少し困ったように笑った。


「はい」

柔らかな声だった。

「久しぶり、ティファ」


その瞬間。

ティファの瞳が、大きく揺れた。

何かを言おうとして、唇が震える。

けれど声にならない。


代わりに。

ぽろり、と涙が零れ落ちた。
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