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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第37章 【第三十二話】闇に沈む江戸



「……!」

リナリーが振り向くより早く、その身体が片腕で拘束される。


「リナリー!!」

ラビが叫んだ。

ティキは片腕でリナリーを捕らえたまま、愉快そうに笑う。


「動くと、この子が危ないよ」

空気が凍った。


神田が六幻を構える。
ラビも鉄槌を握り締める。

ティファも咄嗟に踏み込もうとした。

けれど、その瞬間。

視界の端で、ミランダの身体が完全に崩れ落ちた。


「……っ!」

タイムレコードが揺らぐ。

もし完全に解ければ、チャオジー達を守っていた時間の防御も消える。

リナリーを助けたい。

けれど、ミランダも限界だった。


ほんの一瞬の迷い。

その間にも、神田が前へ出る。

ラビもリナリーを取り返そうと踏み込んだ。


――二人が行くなら。

ティファは強く唇を噛む。


「神田! ラビ!」

叫ぶ。


「リナリーをお願い!」

そして、自分はミランダの元へ駆け寄った。

「任せろ!」

ラビが返答する。

ティファは崩れ落ちたミランダを抱き起こした。


「ミランダ、しっかりして!」

ニルヴァーナの淡い光が、彼女を包む。

ミランダは荒い呼吸を繰り返しながら、震える指でティファの袖を掴んだ。

「ちょめ助さんが……」
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