• テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第37章 【第三十二話】闇に沈む江戸



「……あれが」

リナリーが息を呑む。


「千年伯爵……私たちの宿敵」

チャオジーは顔色を失い、膝をつきそうになっていた。


「む、無理ですよ……あんなの……」

クロウリーも唇を引き結んでいる。

ラビが鉄槌を握った。

その横で、ティファもレイピアを顕現させる。

喉元で、ニルヴァーナが鋭く脈打った。


「……やるさ」

ラビの声に、いつもの軽さはなかった。

「……ええ」

ティファは伯爵を見据えた。

「ここで止めるわ」


次の瞬間、二人は同時に攻撃を放った。

「火判!!」

巨大な炎が夜空を裂く。

「光槍――ルミナ・ランス」

白銀の槍が、黒い塊の中心へ降り注いだ。

完全な奇襲。

――のはずだった。


「アハハハハ!!」

伯爵の笑い声が響く。

「その程度、元帥の攻撃ではありませんネ。隠れていないで出てきなさイ、ネズミ共♡」

炎も光槍も、届く寸前で黒い闇へ呑み込まれていく。


「っ!」

ティファは空中で身を捻り、近くの屋根へ着地した。

ラビも鉄槌を支えに、瓦を砕きながら踏み止まる。

ブックマンが声を張った。


「元帥の元へは行かせんぞ、伯爵!」
/ 996ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp