第37章 【第三十二話】闇に沈む江戸
その声に、全員が咄嗟に物陰へ身を潜める。
間もなく、闇の奥から三体のレベル3が現れた。
そして、川村へ喰らいつく。
「AKUMAが……AKUMAを喰ってる……?」
ラビが低く呟く。
ちょめ助は震える声で答えた。
「この地区は、AKUMAの密度が異常なんだっちょ。濃すぎると、強い個体が弱い個体を喰うことがあるっちょ」
その説明に、全員の顔色が悪くなった。
リナリーも、チャオジーの背で小さく眉を寄せる。
「大丈夫ですか? 気分悪いなら、水でも……」
チャオジーが心配そうに声を掛ける。
リナリーは彼を見て、少し戸惑った。
「大丈夫……えっと……」
名前が分からないのだと気付き、チャオジーは慌てて名乗った。
「チャオジーって言います。こっちがマオサ先輩で、あっちがキエ先輩。よろしくっす。エクソシスト様」
マオサとキエが小さく頭を下げる。
リナリーは、三人の名前を確かめるように見つめた。
チャオジーは唇を噛み、言葉を続ける。
「死んでいった船の仲間の分まで、俺達も頑張ります。この命、何なりと使ってください」