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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第35章 【第三十話】紅い雪の降る海



次の瞬間。

轟音。

雲の奥から、無数の砲撃が降り注いだ。

爆炎。
悲鳴。

甲板が抉れ、船員達が吹き飛ばされる。


「まだいたの!?」

ティファは反射的に空を見上げた。


けれど、見えない。

厚い雲の向こうから、赤黒い閃光だけが降ってくる。

レベル2だ。
しかも、一体ではない。


「タ、タイムレコードぉ!!」

ミランダが半泣きで叫んだ。


カチ、カチ、カチ――。

巨大な時計盤が、船上へ浮かび上がる。

その瞬間。

砕けた船体が修復されていった。

吹き飛んだ床。
裂けた木材。

倒れた船員達の傷までもが、時間を巻き戻すように消えていく。


けれど、砲撃は止まらない。

破壊。

修復。

破壊。

修復。

終わりがなかった。


「ティファちゃん!!」

アニタの鋭い声が飛ぶ。

振り返ると、ミランダが恐怖で震えていた。

タイムレコードを維持する彼女が止まれば、この船は終わる。

ティファの喉の奥で、ニルヴァーナが強く脈打った。

ティファはミランダの前へ滑り込む。

二振りのレイピアを交差させた。


「ニルヴァーナ――[[rb:銀幕 > シルバー・ヴェール]]」

銀光。
二本の剣先から、扇状の光膜が展開する。

次の瞬間。

轟音。

AKUMAの弾が、正面から激突した。


「っ……!!」

衝撃が腕を痺れさせる。

靴底が甲板を滑った。

それでも、光膜は砲撃を受け止める。


「ミランダ!! タイムレコードを止めないで!!」
「は、はいぃ!!」

「船員さん達も、出来るだけ私の後ろへ!!」
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