• テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第30章 【第二十六話】灯籠の湖


師匠。

酒と煙草の匂いを纏い、いつだって勝手で、無責任で。

それでも、私とアレンを拾い、戦う道へ導いた人。

「君達には、クロス元帥の捜索へ向かってもらいたい」

コムイさんの視線が、私達を順に巡る。

「同行者は、アレン君、リナリー、ラビ、ブックマン、クロウリー。そして、ティファちゃん」

自分の名を聞き、私は静かに背筋を伸ばした。

「クロス元帥と合流出来た場合は、そのまま護衛任務へ移行してもらう。敵が既に元帥を追っている可能性もある以上、見つけて終わりではない」

「……承知しました」

アレンが最初に答えた。

声は静かだったが、迷いはなかった。

リナリーも頷く。

「えぇ。元帥を、このまま一人には出来ないわね」

「吾輩も尽力するのである!」

クロウリーが拳を握る。

ラビは椅子へ浅く凭れたまま、息を吐いた。

「クロス元帥捜しかぁ。相当、骨が折れそうさ」

軽い口調ではあった。

けれど、その翠の瞳は少しも笑っていなかった。

「今回に限っては、少しだけ手掛かりがある」

コムイさんは、アレンの肩にいるティムキャンピーへ視線を向けた。

「ティムキャンピーは、クロス元帥が自ら造ったゴーレムだ。主であるクロス元帥の痕跡や気配を辿れる可能性がある」

ティムが、任せろと言うみたいに小さく羽を鳴らす。

「……つまり、ティムが師匠の居場所を辿れるんですか?」

「そういうこと。それに、今回は君とティファちゃんもいる。クロス元帥と長く旅をしていた君達なら、あの人の行動パターンも、立ち寄りそうな場所も読めるだろう?」
/ 972ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp