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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第29章 【幕間】月影の楽園 後日談 ―帰る場所


「任務帰りで気が抜け過ぎじゃない?」

「ティファのせい」

即答だった。

私は呆れ半分で、小さく肩を竦める。

するとラビが、少しだけ顔を上げた。

近い。

朝の光の中で見る翡翠色の瞳は、夜よりずっと柔らかかった。

数秒、見つめ合う。

やがてラビが、小さく目を細めた。

「……昨日の続き、する?」

掠れた声。

その意味を理解した瞬間、また顔が熱くなる。

「朝から何言ってるの……!」

真っ赤になって睨むと、ラビがくす、と喉の奥で笑った。

「冗談、冗談」

そう言いながらも、翡翠色の瞳はどこか楽しそうに細められている。

私はじとっと睨んだまま、小さく唇を尖らせた。

「絶対半分くらい本気でしょう」

「さぁ?」

ラビはわざとらしく肩を竦める。

それから。

ふっと声を落とした。

「……まぁ、次はどうなるか分かんねぇけど」

どくり、と胸が鳴る。

低い声。

さっきまでの軽い冗談みたいな空気とは少し違う。

私は思わず視線を逸らした。

するとラビが、小さく笑う。

「ほら、また真っ赤」

「ラビのせい……!」

「うん。知ってる」

満足そうな即答だった。

私は悔しくなって、ラビの胸を軽く押す。

けれどラビは全然離れない。

むしろ、逃がさないみたいに腰へ回した腕を少しだけ強めた。

「……まだ、もうちょいこのまま」

掠れた声。

朝の静かな空気の中で、その声だけが妙に甘く響いた。
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