第29章 【幕間】月影の楽園 後日談 ―帰る場所
ブックマンは深々と溜息を吐いた。
「任務帰りで気が緩むのは分からんでもないが、見てるこっちが胸焼けするわい」
「……好きなんだから仕方ねぇだろ」
「開き直るな」
ゴッ。
鈍い音と共に、ブックマンの拳骨がラビの頭へ落ちた。
「いっったぁぁ……!」
私はとうとう耐え切れず、小さく笑ってしまった。
するとラビが、不満そうに唇を尖らせながらこちらを見る。
「ティファまでそっち側……」
「だってラビが面白いんだもの」
「酷い! でも好き!」
即答。
次の瞬間。
ゴッ!!
「何でぇ!?」
二発目の拳骨が、綺麗に決まった。
私はもう、笑いを堪えることを諦めた。