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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第21章 【第二十話】残り香は、まだ熱い


「おおー!!」

食堂が少し沸いた。

リーバー班長が笑う。

「いい飲みっぷりだな!」

「ティファ、強そう!」

「クロス元帥の弟子って感じだ!」

科学班も囃し立てる。

私は空になったグラスを机へ置き、小さく息を吐いた。

喉を焼く感覚が広がる。

けれど、その熱に紛れるように、胸のざわつきまで押し込めてしまいたかった。

「……一杯だけにしとけよ」

離れた席から、ラビの低い声が飛んできた。

笑っているようで、その翠の瞳は私の包帯を見ている。

「分かってるわ」

そう答えながら、私は視線を逸らした。

すると。

「ティファは結構お酒強いですよ」

アレンがさらりと言った。

私は「え」とそちらを見る。

科学班がざわついた。

「えっ、そうなの!?」

「全然顔色変わってない!」

アレンは苦笑する。

「師匠と旅してた頃、よく酒場にいましたから」

「あー……」

ラビが納得した顔になる。

「クロス元帥、絶対トラブル起こすタイプさ」

「起こしてたわよ」

私は即答した。

食堂が笑いに包まれる。

私は肩を竦めながら続けた。

「借金返済のために、師匠が酒場でギャンブルしてることが多かったから」

「最低だな、クロス元帥!?」

科学班の総ツッコミが飛ぶ。

「それで、酔っ払いに絡まれたりするから、飲めないと危なかったの」

何気なく言ったつもりだった。

けれど。

ラビとアレンの表情が、ぴたりと止まる。
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