第10章 Cries in vain★
「はっ…あっ…こ…がいじ…さ…きもち…い…です…か?」
「っ…ああ…」
粘着質な水音が研究室を満たす。室内で見ているであろうヤツの事も折られた指の痛みも何も気にならなかった。俺も女も一心不乱に快楽を貪りあった
俺に跨り乱れる姿は、髪の色も相まって燃える炎のようだった
「…あっ…イく……こ…がいじさ…んも…ナカに下さい…」
「っっ…く…うっ…」
全身を俺に預ける女を掻き抱き最奥を突き上げると、言われるがまま中に吐き出した
中はぎゅうぎゅう収縮し搾り取っているかのようだった。
ぐったり弛緩した女を見れば気を失っている。女をベッドに降ろし、ゆっくり自身を引き抜くと無遠慮に出した精がとめどなく溢れるのを見て罪悪感に胸を痛めた
「………すまない」
紅い髪に指を通す。
女をシーツに包み静かに抱き上げるとヤツの横を無言で通り過ぎ研究室を後にした
身体も心も妙にスッキリしていていたが、奥底から力が漲るような不思議な感覚だった
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烏哭side
「あれーーー???」
静寂を取り戻した研究室に一人、頭を傾げた
王子サマ、薬効いてない?
んー…効いてはいたが理性はあったっぽいんだよなァ。彼女の気で浄化された…とか?
それと、彼女を抱き上げて通り過ぎる際に見た時…折った指は元に戻っていた。
推測するに、彼女の気は対象者の元となるエネルギーや治癒力を高めるもの。
風邪の治りを早くするとか、傷が早く塞がるとか多分その程度。骨折も単純骨折なら固定さえしておけばすぐくっつくし。
だから多分…指や腕を切り落としたとしても元に戻ることはない。対象者の治癒力が上がるだけのため切り落とした際の傷は治るが、落とされた指や腕が再生する訳では無いだろう。
そこまで考えて、ぐーっと身体を伸ばした
「あーあ、残念」