第10章 Cries in vain★
町を出発し、その日は野宿となった一行は夕食を終え寝るまでの間各々気ままに過ごしていた。
皆の傍らには華楠のプレゼントしたマグカップが置かれておりお茶、コーヒー、ジュースとそれぞれ飲みたいものが入れられている。
「なんかこーゆーのってくすぐったいけど…すっげえ良いな」
「まーた猿が抽象的なこと言ってやがる」
「オソロイが、ってことですか?」
八戒が聞くと悟空は周りを見回しニカッと笑う
「オソロイ…そっか。
こーゆーのオソロイって言うんだ…
なんか…家族みたいだな」
「えっと華楠がかーちゃん、八戒がとーちゃん、悟浄がにーちゃん、で三蔵は…」
「三蔵はじーさんな」
「だな!」
「だなじゃねぇ!さっさと寝ろ!」
スパァン!
擬似家族の割り当てを考えている悟空に悟浄が余計なことを言い、それに対して三蔵がキレながらハリセン(時に銃)を叩く
そんないつもの流れに華楠と八戒はくすくす笑う。こんな何気ない日常が続いたら良いなと誰しもが思った。そういう訳には行かないのは分かっていながらも。
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翌朝
「俺薪拾ってくる!」
「あ、悟空待って私も!」
朝食作りに火が必要なため、薪を拾いに行く悟空の後を華楠も追いかけた。
「悟空、くれぐれも」
気をつけてー…八戒がそう続ける前に悟空は「おー!」と返事をしながら手を挙げる。
「ほんとに分かってんのか?あいつ」
「悟空は強いですから、よっぽどの敵じゃない限り大丈夫ですよ。」
「でもバカ猿だぜ。頭脳戦で来られたら即オシマイじゃね」
「……………………………あ。」
「あ。じゃねーのよ」