第9章 十六夜★
八戒side
どろどろに溶かして甘やかして
自分以外考えられないようにしたい
快楽に溺れながら目を潤ませ僕の名前を呼ぶ貴女の声を誰にも聞かせたくない
欲を言えば僕だけを愛して欲しい
でも強制はできないから
今は…このままで……
卑怯でも良い
狡くても良い
貴女を繋ぎ止めておけるなら。
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翌日
二人で朝食を作っているとほかの3人が遅れてやってきた。
「腹減ったー!!あ、華楠、八戒おはよー!」
「朝一番が挨拶じゃなくて腹減ったなのどうよ」
「フン…今更だろ」
「今日の朝飯は何だろなー♪」
朝食を作る2人の手元を覗いた悟空の眉がピクっと上がる
「なんか今日の華楠は八戒の匂いがするな!」
華楠の肩がビクッと動き、顔がみるみる真っ赤になっていく
「悟空、ちょうどスープが出来たので持って行ってくれますか?」
これ以上深追いさせないようにと八戒が悟空に声をかけると、悟空は無邪気に「おう!」と返事をしスープを運んで行く。
だが穏やかではないのは悟空の後ろの二人で。
「聞いたかよ、三蔵サマ」
「…………チッ」
その後、席に着いて朝食を食べる間も元気なのは悟空だけで三蔵と悟浄は黙々とハッシュポテトやアボカドの乗ったトーストを口に運ぶ。
「なあなあこのパンの上に乗ってるやつ、なんだ?」
「あ、それね。アボカドをペースト状にして刻んだトマトや玉ねぎと混ぜたソースだよ」
「ワカモレっていうんですよね、美味しいですねえ」
「うん、あとねアボカドってすっごく栄養価高いんだ」
そんな雑談をしながら、ふと八戒はわざとらしく手を叩いて三蔵に声を掛ける。
「あ、そうそう。今日なんですけど、この後華楠と所用で出かけてきますので出発は午後でも良いでしょうか?」
「ああ」
「じゃあサクッと洗い物して、行きましょうか」
「うん!」
二人は食べ終わった食器を纏めて洗い場へと運んでいく。
「華楠」と名前を呼ぶ八戒に、その男の匂いをさせる華楠。昨夜何があったのかは明白だった。