第3章 DAHLIA
夜になり、悟浄が部屋に居ない隙を狙って、華楠はサッとシャワーを浴びた。
部屋着に着替えて、シャワー室から出る。
ベッドに腰掛けながらタオルで髪を拭いていると
ガチャ…と悟浄が部屋に戻ってきた
(あっぶなー!ナイスタイミングでシャワーから出たわね私!)
一緒に旅をするようになってまだ数日だが、一行の人となりはおおよそ分かってきた
悟浄は女にだらしがなく、言動も下ネタが多い。三蔵や八戒に、気をつけろと言われたのも頷ける
隙を見せたら襲われる率100%の相手だ
「あーあ、台風来るからって外にゃだーれも歩いてねェや。」
「悟浄?外に何しに出てたの?こういう時の不要不急の外出は厳禁だよ?」
「ナニって…ナンパだよナンパ。」
「なんぱ????」
「そ。一緒に寝てくれる子探してたの」
ギシッと悟浄は華楠の隣に腰掛けてくる
「華楠が一緒に寝てくれても良いんだけど?」
耳元でそう囁かれると吐息がくすぐったくてビクッとしたが、そっ…と手を出し、悟浄と距離をとる
「男の人って…相手が誰でもそういうことするの??」
じろっと悟浄を見る
「そんなん…人によるんじゃね?」
距離をとられた悟浄はポケットからタバコを取り出しカチッと火をつけた
「俺みてーなやつと寝る女は、結局は誰とでも寝るような女だし?男とか女とか関係なく貞操観念が低いってだけよ」
「で、例えば八戒みたいなヤツ。ありゃ一途が服着て歩いてるみてぇなもんだしな」
悟浄はフーーッと煙を吐く
「一途が…服着て…」
華楠はその言葉を反芻する
「八戒の…恋人のことを聞いたの。すごくすごく愛してたんだなって分かった。
でも…だったらなんで………」
そっと唇をなぞり昨夜のことを思い出す
「なにが…「キス…されたの…昨夜…」
悟浄の問いかけに華楠の言葉が重なった