第11章 合宿
「待って待って待って、情報量すごいよ!?」
興奮するねじれ。
「二人とも!?同時進行!?すごすぎない!?」
ユカリは顔を覆う。
「私が一番分かんないんだけど……!」
ねじれはそのまま目をキラキラさせる。
「でもさ!ユカリ、嫌じゃなかったんでしょ?」
その一言に、ユカリは固まる。
「嫌、では……ない、けど……」
「ほら〜!」
ねじれは楽しそうに笑う。
「じゃあドキドキしてるってことだよね?」
「それは……」
否定できない。
ねじれは指を立てて続ける。
「轟くんはストレートにぶつかるタイプでしょ〜」
「爆豪くんは独占欲爆発タイプ!」
「どっちも重いねぇ〜青春だねぇ〜!」
楽しそうに次々と指摘するねじれ。
「軽く言わないで……!」
ユカリは頭を抱える。
ねじれはそんなユカリを見ながら、少しだけ優しく笑った。
「でもさ」
「ちゃんと困ってるってことは、ちゃんと大事に思ってるってことだよね」
その言葉で、ユカリは少しだけ静かになる。
ねじれは優しい笑顔で続ける。
「無理に答えなくていいんじゃない?」
「だってまだ合宿中だし!」
「それにさ」
ニコッと笑う。
「こういうのって、たぶん逃げても追いかけてくるやつだしね〜」
ユカリは思わず小さく笑ってしまう。
「……ほんとに他人事だね」
「だって面白いもん!」
即答だった。
でもその軽さに、少しだけ救われる。
窓の外は静かで、夜は深い。
でもユカリの中だけは、まだずっと騒がしいままだった。