第11章 合宿
合宿2日目。
朝から山は暑かった。
だが、訓練場に集まったA組B組は、それ以上に熱気がすごい。
「今日はいよいよ模擬戦だ」
相澤が淡々と説明する。
「ペアは完全ランダム」
その瞬間。
爆豪と轟の空気が変わった。
「……絶対ぇ先輩と組む」
「ああ、俺もだ」
「お前ら怖ぇよ」
切島が引いている。
すると相澤が箱を置いた。
「順番に引け」
全員が紙を引いていく。
「うわ瀬呂とか!」
「やった拳藤!」
盛り上がる中、ユカリも紙を開く。
「えっと……」
そこに書かれていた名前。
物間寧人。
「物間くんだ」
「……は?」
爆豪、即反応。
轟も静かに固まる。
一方。
物間は目を見開いた。
「え」
数秒停止。
そして。
「僕!?!?」
B組大爆笑。
拳藤が肩叩いている。
「良かったじゃん!」
「いや良くないよ!?心臓が!!」
物間、珍しく動揺。
だがユカリはふわっと笑った。
「よろしくね、物間くん」
「っ」
終わった。
物間の顔が少し赤くなる。
その様子を見た爆豪。
「……チッ」
めちゃくちゃ不機嫌。
轟も静かに圧が強い。
そして模擬戦開始。
ユカリ&物間ペア VS 切島&鉄哲ペア。
「うわ暑苦しい組み合わせ!」
上鳴が笑う。
開始の合図と同時に、切島と鉄哲が突っ込んできた。
「うおぉぉ!!」
「真正面!」
だが、ユカリは冷静だった。
「物間くん、お願い!」
「任せて!」
物間がユカリの個性をコピーする。
周囲がざわつく。
「うわっ」
「ユカリ先輩の個性使えるの強!」
物間はコピーした個性を活かしながら、前線をコントロール。
ユカリは後方からサポートしつつ、隙を作っていく。
「右!」
「了解!」
初めて組んだとは思えないほど、息がぴったりだった。