第11章 合宿
そんな中。
相澤が冷静に爆弾を落とした。
「ちなみに模擬戦ペアはランダムだ」
「え?」
「場合によっては3年と組む」
静寂。
次の瞬間。
A組B組、大騒ぎ。
「うおぉぉぉ!?」
「マジで!?」
「先輩と組めるの熱すぎる!!」
そして。
爆豪と轟。
目が本気になった。
「……絶対勝つ」
「負けねぇ」
その横で。
ねじれが楽しそうに笑う。
「今回の合宿、絶対面白くなるねぇ〜!」
「あはは……」
ユカリは嫌な予感しかしなかった。
***
合宿施設。
山の中にある大きなロッジは、夕方になると一気に賑やかになっていた。
「部屋割り発表するぞ」
相澤が眠そうな声で紙を掲げる。
「1年はA組B組まとめて男女別」
「はい!」
「3年は――」
全員の視線が集まる。
「通形と天喰」
「波動とユカリ」
「ですよねぇ」
ユカリは苦笑した。
すると後ろから、
「いいなぁ……」
「ユカリ先輩と同じ部屋……」
という女子たちの声。
その一方で。
男子側。
爆豪と轟が静かに沈んでいた。
「チッ、先輩別棟かよ」
爆豪が真顔で言う。
「当たり前だろ」
切島が即ツッコミ。
轟も少し残念そう。
「ユカリ先輩ともっと話したかった」
「お前ナチュラルに重いんだよ!」
上鳴が爆笑しながら指摘する。
そんな騒ぎの後。
夜ご飯作りが始まった。
本日のメニュー。
――カレー。
「班に分かれて作れ」
相澤の一言で、一斉に動き出す生徒たち。
「よっしゃー!」
「肉切るぞ!」
「火気担当は任せろ!」
大騒ぎ。
ユカリはエプロン姿で、野菜を切っていた。
髪を後ろで軽くまとめている。
その姿が妙に家庭的で。
男子たちがちらちら見てしまう。
「……奥さん感ある」
「分かる」
B組男子まで頷いていた。