第9章 学園祭
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猫カフェ店内。
昼を過ぎても客足はまったく途切れず、教室はかなり賑わっていた。
「ご注文お決まりですか〜?」
ユカリは笑顔を作りながら、テーブルを回っていた。
だが。
問題の席がある。
教室の奥。
同じテーブルに座る爆豪、轟、そして完全に巻き込まれている出久。
あのテーブルだけ空気が濃い。
周囲の女子客がちらちら見ている。
「うわ、顔面強……」
「猫耳先輩と並ぶと絵面やばい」
「カップルコンテスト優勝候補じゃん」
そんな声が飛び交う中。
ユカリは覚悟を決めて、そのテーブルへ向かった。
「えっと……ご注文は?」
その瞬間。
三人が顔を上げる。
特に爆豪と轟。
ユカリを見た瞬間、視線が固定された。
「…………」
「…………」
出久は察する。
(あっ、また始まった)
ユカリは慣れない猫口調で頑張る。
「おすすめは肉球ラテにゃん……」
「っ」
出久が吹きそうになる。
かわいい。
破壊力が高すぎる。
一方、爆豪と轟は真顔だった。
だが耳だけ赤い。
「……ユカリ先輩」
轟が低く呟く。
「それ反則です」
「えぇ!?」
「かわいすぎる」
直球。
ユカリ、即赤面。
「も、もう注文取るよ!?」
逃げるようにメモを構える。
すると爆豪が頬杖をついたまま言った。
「アイスコーヒー」
「俺も」
「ぼ、僕はカフェオレで!」
出久だけ通常運転。
ユカリはほっとしながら書き込む。
「じゃあ持ってくるね」
そう言って立ち去ろうとした瞬間。
ぐいっ。
「きゃっ」
腕を引かれた。
「え?」
見れば、爆豪がユカリの手首を軽く掴んでいた。
「どこ行く」
「え、飲み物取りに……」
「後でいい」
「いやダメだよ!?」
すると今度は轟が静かに椅子を引く。
「ユカリ先輩」
「う、うん?」
「ここ座ってください」
ぽんぽん。
自分の膝を叩いた。