第8章 学園祭・前日談
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学園祭準備期間に入り、どのクラスも慌ただしくなっていた。
「はいはい決を採りまーす!」
3年A組。
黒板前で仕切っている女子が声を上げる。
「うちのクラスの出し物、“猫カフェ”で決定でいい人ー!」
「はーい!」
一気に手が上がる。
教室は大盛り上がりだった。
「絶対映えるじゃん!」
「猫耳つけたい!」
「スイーツ系も出せるし!」
ユカリは席で苦笑していた。
「猫カフェかぁ……」
隣では ねじれ がめちゃくちゃテンション高い。
「絶対かわいいよ〜!」
「ねじれ絶対ノリノリでしょ」
「もちろん!」
すると前の席から、ミリオが振り返る。
「でも猫カフェってことは、接客係必要だよね?」
「あ」
その瞬間。
教室の女子たちの視線が、一斉にユカリへ向いた。
「…………え?」
嫌な予感。
「ユカリ、猫耳似合いそう」
「絶対かわいい」
「むしろメインやって」
「待って」
ユカリ、後ずさる。
「なんでそうなるの!?」
だが周囲は止まらない。
「だってユカリが猫コスしたらお客さん殺到するって!」
「男子絶対並ぶ!」
「写真撮影列できそう!」
「やめてぇ!!」
顔が真っ赤になる。
しかしねじれはニヤニヤしていた。
「爆豪くんと轟くん死んじゃうかもねぇ」
「っ!!!」
致命傷。
想像してしまった。
二人に猫耳姿を見られる未来。
無理。
恥ずかしすぎる。
「やだやだ絶対やだ!!」
すると環がぼそっと呟く。
「……でもユカリ、多分似合う」
「環まで!?」
ミリオも笑う。
「うん、これはやるしかない流れだ!頑張れユカリ!」
「裏切り者しかいない!!」
教室大爆笑。
その時。
「失礼します」
ガラッ。
教室のドアが開く。
現れたのは二人。
また同時。
「なんでいつも同じタイミングなの……」
ユカリが頭を抱える。
二人はそんなこと気にせず教室へ入ってきた。