第8章 学園祭・前日談
すると麗日お茶子が苦笑する。
「二人ともほんまユカリ先輩好きやなぁ」
「ああ、好きだ」
轟、即答。
教室が静まる。
「ユカリ先輩といると落ち着くし、かわいいし」
「サラッと言うなや!!」
上鳴が叫ぶ。
一方、爆豪は不機嫌そうに机へ頬杖をついた。
「……先輩が他の奴と出たらそいつ殺す」
ぼそっ。
しかし教室にはしっかり聞こえた。
「うわ重っ!!」
「怖っ!!」
「独占欲強ぇ〜!」
爆豪が机を蹴る。
「うるせェ!!」
耳真っ赤。
すると出久が小さく呟いた。
「でもユカリ先輩、結構悩んでる感じだったよ」
その瞬間。
二人が同時に出久を見る。
怖い。
「……何て?」
「どっちが?」
「いや圧!!」
出久は冷や汗を流しながら続けた。
「その、恥ずかしいけど……嫌ではない、みたいな……」
静止。
爆豪も轟も固まる。
数秒後。
「……っ」
爆豪が顔を逸らす。
耳が真っ赤。
轟も少し目を伏せた。
「……嬉しい」
小さく呟く。
それを見たクラス全員。
(((重症だーーーー!!!)))
そして床では、峰田が涙を流していた。
「なんで俺の青春はこうならねぇんだよぉぉぉぉ!!!」