第24章 演劇祭 after story
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打ち上げは大盛況のまま終わった。
最後まで笑い声が絶えず、
写真を撮ったり、
感想を言い合ったり、
ミッドナイトにからかわれたり。
演劇メンバー全員が、それぞれ達成感を抱えて講義室を後にした。
校舎を出る頃には、すっかり夜。
雄英高校の敷地は静かだった。
街灯だけが道を照らしている。
最初はみんな一緒だった。
前を歩くミリオとねじれ。
その少し後ろを環と出久。
ユカリと轟もその集団の中にいた。
「いや〜!本当に楽しかった!」
「ね〜!」
ミリオとねじれは最後まで元気だった。
出久も興奮が冷めないらしい。
「ティボルトとマキューシオのシーン、もう一回映像で見たいです……!」
「やめて」
環は本気でやめてほしかった。
そんな会話を聞きながら歩いていたはずなのに。
気付けば。
前方にミリオたちの姿がない。
ユカリは瞬きをする。
「あれ?」
周囲を見回すが、いない。
出久も。
環も。
ねじれも。
ミリオも。
誰もいないのだ。
「………」
隣にはちゃんと轟がいる。
「みんな先行ったのかな」
ユカリがぽつりと言う。
轟は少し前を見たまま答えた。
「たぶん」
絶対違う。
たぶん全員気を利かせた。
ユカリもなんとなく察したけど、口には出さない。
夜風が吹く。
演劇の余韻がまだ残っていた。
しばらく沈黙が続く。
でも、不思議と気まずくはない。
「今日、すごかったね」
ユカリが先に口を開いた。
「……何がですか」
「全部」
ユカリが笑う。
「お客さんもすごかったし」
「みんなもすごかったし」
「轟くんも」
轟は少しだけ困った顔をした。
「俺は別に」
「別にじゃないよ」
ユカリは真っ直ぐ言った。
「ほんとにすごかった」
「ロミオだった」
その言葉に轟は黙る。
街灯の下。
二人の影が並ぶ。