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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第23章 演劇祭




そして再開。

今度は明らかに違った。

轟の視線が。

ロミオとしてジュリエットを見る。

自然に。

当たり前のように。

ユカリは一瞬言葉を忘れそうになる。

ミッドナイトが興奮する。

「それ!今の!それよ!」

出久も真剣だった。

演技の流れを見ながら常に分析している。

ロミオとジュリエット。

二人の距離。

感情の変化。

呼吸。

視線。

全部メモしたい。

そんな顔だ。

「さあ緑谷くん!」

ミッドナイトが呼ぶ。

「はい!」

「次は親友のシーン!」

「はい!」

いよいよ出久が前へ出る。

ロミオが恋を打ち明ける場面。

轟が親友に話す。

出久が反応する。

「俺は彼女を愛している」

「本当に?」

「本当だ」

そして、出久は自然に笑った。

「なら応援するよ」

教室が静かになる。

その言葉にはひとつの嘘もない。

ミッドナイトが驚いた顔をする。

「……いいわね」

小さく呟く。

出久自身もまだ気付いていない。

だが。

誰かの恋を応援する役。

誰かの幸せを願う役。

それは彼に妙に似合っていた。

そして今日も稽古は順調に進んでいった。



その頃、1年A組では。

「轟、今日もユカリ先輩と見つめ合い稽古やってんのかな?」

「やってるだろ」

「羨ましすぎる」

「ロミオ強ぇな……」

などという会話が発生していたのだった。


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