• テキストサイズ

【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第23章 演劇祭




―――

翌日の1年A組。

休憩時間の教室はいつも通り賑やかだった。

その中で、八百万が席を立つ。

向かった先は――轟の席。

「轟さん」

「ん?」

「稽古は順調に進んでます?」

轟は少し考える。

「……どうだろうな。演技は奥が深くて難しい」

真面目な感想だった。

「なになに〜!?」

芦戸三奈が飛んでくる。

「混ぜて〜!」

その後ろから麗日や上鳴も寄ってきた。

もはや恒例である。

「ねえねえ!」

芦戸が身を乗り出す。

「ユカリ先輩のジュリエットってどんな感じ!?」

轟は少しだけ考えた。

稽古中のユカリを思い出す。

真剣な目。

台本を読む声。 

役と向き合う姿。

「……ユカリ先輩は演技が上手いと思う」

「そうなん!?」

麗日が驚く。

「うわ〜早く見たい!ユカリ先輩のジュリエット!」

芦戸も興味津々だ。

轟は続ける。

「なんていうか、演技でも本気で真っすぐやってるのが伝わる」

出久は自分の席で轟の話を聞きながら「うんうん」と深く頷いている。

轟はさらに言う。

「毎回、見つめ合う稽古でもユカリ先輩は――」

そこまでだった。

「ちょ、ちょ、ちょ待った!!!」

大声を出すのは上鳴。

「今なんつった!?」

轟が首を傾げる。

「見つめ合う稽古」

「そこ!!!」

上鳴の絶叫で、教室がざわつく。

「え!?」

「毎回!?」

「見つめ合うの!?」

「ああ、そうだ」

轟は平然としている。

だが周囲は平然ではいられない。

/ 303ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp