• テキストサイズ

【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第23章 演劇祭




そして再開。

今度はユカリの番。

ジュリエットの台詞。 

「巡礼者様、その言葉は私にはもったいないものです」

優しい。自然だ。

しかしミッドナイトは首を振る。

「もっと!もっと何かない?」

「何か?」

ユカリが困る。

すると。

ミッドナイトがにやりと笑った。

「昨日を思い出して♡」

ユカリが固まる。

しかしミッドナイトは止まらない。

「好きな人を見た時!」

「胸がちょっと苦しくなる感じ!」

「目で追っちゃう感じ!」

「その感情よ!」

教室が静かになる。

ユカリは少しだけ視線を落とした。

昨日、轟の告白をもう一度聞いた時のことを思い出す。

真っ直ぐな目。

迷いのない声。

そして。

少しだけ速くなった鼓動。

顔を上げて轟を見る。

自然と轟も見返す。

ふいに交わる視線。

数秒。

「……あ」

ミッドナイトが小さく呟く。

今のだ。

ユカリ自身も分かった。

ジュリエットはきっと。

こんな風にロミオを見た。

そして、台詞を言う。

今度は少しだけ、柔らかく。

少しだけ照れたように。

「……巡礼者様、その言葉は私にはもったいないものです」

教室が静まる。

ミッドナイトが胸を押さえた。

「いい……」

感動している。

「いいわよ……!」

出久も感心している。

「すごい……」

轟も少し驚いていた。

ユカリの雰囲気が変わったからだ。



――こうして、稽古2日目も順調に進んでいった。


/ 303ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp