第22章 お見舞い
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その頃の3年A組。
教室ではそれぞれが談笑していた。
窓際ではユカリとねじれが話している。
そんな平和な空間に――
教室の扉がそーっと開いた。
ほんの数センチ。
そこから顔だけ覗く人影。
左右確認。
もう一度左右確認。
さらに廊下の奥まで確認。
完全に不審者。
「あ」
ユカリが気付く。
「ミリオ?」
ミリオだった。
だが、様子がおかしい。
怪しすぎる。
教室の生徒たちもざわつく。
「通形何してるんだ……?」
「敵襲か?」
「いや本人が不審者なんだけど」
ようやく入室したミリオは、それでも何度も廊下を振り返っている。
その様子を見ていた環がため息をついた。
「……ミリオ。そんなに警戒しなくても3年教室にはいないから」
ミリオは即反論する。
「いやわっかんないよ!?ユカリがいるからね!?」
真顔。
環は一瞬考える。
そして。
「……それはそう」
納得した。
ユカリ本人は「なんで?」という顔をしている。
ねじれが楽しそうに笑う。
「あ〜!わかった!爆豪くんに警戒してるんでしょ!昨日大変だったもんね〜!」
その瞬間。
ミリオが遠い目になった。
「ユカリ聞いてよ……俺ただちょっと盗み聞きしてただけなのに……」
「ちょっとじゃない」
環が即座に訂正する。
「あれは完全に盗み聞き」
「うっ」
ミリオにクリティカルヒット。
ねじれは笑いが止まらない。
「爆豪くん怒ってたねぇ〜!」
「怒ってたどころじゃないよ!」
ミリオが机に突っ伏す。
「首根っこ掴まれて連行されたんだから!しかも環まで巻き添え!」
「俺は自分で歩いた……」
環がぼそっと言う。
「ミリオが逃げようとしたから捕まった」
「だって怖かったんだもん!!」
3年生たちも笑い始める。
もうすっかり有名になっている。
ユカリは申し訳なさそうに苦笑した。
「ご、ごめんね?」
「なんでユカリが謝るの!?」
ミリオは即座に否定する。
そして腕を組んだ。
「悪いのは全部爆豪くん!」
「盗み聞きしたのはミリオ」
「環!?」
「事実」
再びクリティカルが入って、教室が笑いに包まれる。