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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第22章 お見舞い




部屋の中。

湯気の立つうどん。

ユカリはベッドに座りながら、ゆっくりそれを食べていた。

「……おいしい」

弱った声。

でもちゃんと嬉しそうだ。

向かい側。

椅子に座る爆豪は、その様子をじっと見ていた。

そして。

ずっと考えている。

……今日のユカリ、なんか違う。

今までだって距離が近いことは何度もあった。

隣に座ることも。

触れることも。  

見つめ合うことも。

あった。
  
もっと言えば。

合宿中にはキスだってした。

なのに。

今のユカリは、あの時よりよっぽど落ち着きがない。

すぐ顔赤くする。

目を逸らす。

さっきなんか、逃げた。

爆豪は眉を寄せる。

……なんだこれ。

今までのユカリには、もっと余裕があった。

爆豪が多少迫っても。

笑って受け流す余裕。

かわす余裕。

でも今日は違う。

明らかに意識してる。

もちろん。

熱のせいだと言われればそれまでだ。

判断力も鈍るだろうし。

弱気にもなる。

けど、それだけか?

爆豪は黙ったままユカリを見る。

ユカリは気付いてない。

熱で少し潤んだ目。

ふーふーしながらうどん食べてる。

たまに「あつ……」とか小さく呟く。

かわいい。

……いや何考えてんだ俺。

爆豪は視線を逸らして舌打ちする。

ユカリがきょとんとする。

「爆豪くん?」

「なんでもねェ」

でも、心臓は妙にうるさい。

その時。

ユカリがぽつりと言った。

「……爆豪くん、優しいね」

固まる爆豪。

「は?」

「だって、ずっといてくれるし……」

「ご飯も作ってくれるし」

ユカリはうどんを持ったまま、小さく笑った。

「なんか安心する」

その瞬間。

爆豪の思考が停止する。

真正面からそんなこと言われると思ってなかった。

しかも。

今のユカリ。

熱のせいか、普段よりずっと無防備だ。

爆豪はゆっくり顔を覆う。

「……お前さァ」

「その状態で喋んな」

「?」

意味わかってない顔。

爆豪は深くため息をついた。

……だめだ。

今日のユカリ、心臓に悪すぎる。




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