第22章 お見舞い
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自室。
ユカリは布団に埋まっていた。
顔が熱い。
たぶん風邪だけじゃない。
さっきの。
思い出しただけで無理。
『もう行っちゃうの……?』
なんであんなこと言ったの自分。
しかも。
ねじれたち絶対爆豪くんに言った。
終わった。
ユカリは布団をさらに引き上げる。
「もぉ〜……」
でも。
爆豪はなかなか部屋に来ない。
リビングからは少し物音が聞こえる。
鍋の音。食器の音。
きっと。
うどん作ってくれてる。
ユカリはぼんやり考える。
爆豪くん、料理ほんと上手なんだろうな。
なんであんな何でも出来るんだろう。
その時。
コンコン。
ノックの音。
ユカリはびくっとする。
そしてすぐ。
「入んぞ」
爆豪の声。
早い。早すぎる。
心の準備ゼロ。
ユカリは慌てて布団を頭までかぶった。
完全防御。
ガチャ。
扉が開く。
爆豪はお盆を持っていた。
湯気の立つうどん。
水。薬。完璧。
だが。
ベッドを見る。
布団の塊。
爆豪、沈黙。
「……何してんだテメェ」
もぞ。
布団の中から小さい声。
「……無理」
「何がだ」
「恥ずかしい……」
爆豪、数秒停止。
そして昼の件を思い出す。
『もう行っちゃうの……?』
爆豪の耳がまた赤くなる。
「…………」
部屋が静かになる。
お互い恥ずかしいのだ。
地獄。
しばらくして爆豪が低く言う。
「……別に、熱あんなら普通だろ」
ぶっきらぼう。
でも。
フォローしてくれてる。
ユカリはそろっと布団から目だけ出した。
爆豪と目が合う。
数秒。
沈黙。
先に視線を逸らしたのは爆豪だった。
「……うどん伸びる」
その声が少しだけ優しくて。
ユカリは小さく笑った。