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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第21章 転入生



崩落エリア。

砕けたコンクリート。

舞い上がる砂煙。

その中心で。

凛と出久が激突していた。

速い。

あまりにも。

凛の動きは無駄がない。

相手の癖。呼吸。視線。

全部読む。

一歩先を取る。

「っ……!!」

出久が瓦礫を蹴って後退。

その直後、凛の蹴りが壁を粉砕する。

ドゴッ!!

衝撃。

モニタールームでも空気が張り詰める。

「やば……」

ミリオが思わず呟く。

ねじれも真剣な顔。

ユカリは息を呑んだままモニターを見ている。

環は静かに腕を組む。

戦闘能力。

純粋なスペック。

それは明らかに凛が上だった。

凛は止まらない。

距離を詰める。

フェイント。

死角。

圧倒的な判断速度。

出久のポイントがどんどん削られていく。

だが、出久も粘る。

ギリギリ。

本当に紙一重だ。

何度もポイントを奪われかけながら。

全部避ける。全部耐える。

「はぁ……っ、はぁ……!」

息が上がる。

それでも。

目だけは死んでいない。

凛はその目を見ながら思う。

――しぶとい。

その時。

凛の動きが一瞬止まる。

違和感。

今までの攻防で、ずっと感じていた。

出久の攻撃。

妙だった。

来ない。

正確には。

“そこ”だけ避けている。

凛の右側。

特に右腕付近。

出久はそこへ一度も攻撃を通してこない。

避けてる。明らかに。

凛の目が細くなる。

次の瞬間。

出久の拳が飛んでくる。

だが、また右腕を避ける軌道。

凛が舌打ちした。

「……チッ」

出久が息を整える。

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