第21章 転入生
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瓦礫地帯。
爆豪と轟は睨み合っていた。
爆炎。
氷。
互いに決定打を許さない。
完全な硬直状態。
「逃げねェのかよ」
爆豪が笑う。
轟も静かに返す。
「逃げる理由がない」
バチバチ。
周囲の地形がどんどん壊れていく。
だが、まだ勝負はつかない。
その頃、別エリア。
崩落しかけた通路で静かな足音が響く。
凛が歩いていた。
視線は鋭い。
そして見つける。
物陰。
呼吸。
気配。
「……いた」
次の瞬間。
凛が地面を蹴った。
速い。まるで獣。
ポイントを奪うため一直線に踏み込む。
だが。
「っ!」
出久が間一髪で避けた。
衝撃で壁が砕ける。
凛の目がわずかに細くなる。
――避けた。今のを。
出久は息を整えながら距離を取る。
汗。
鼓動。
速い。
やっぱり強い。
でも、怖いだけじゃない。
出久は凛を真っ直ぐ見た。
「君が来てからずっと観察してたんだ」
凛は無言。
出久は続ける。
「君は強いし、すごい」
「個性の使い方も、判断も、全部」
「だから――」
息を吸う。
緊張。
でも、目は逸らさない。
「勝って君を超えたい」
その言葉。
凛は少しだけ目を細めた。
静かに。
ほんの少し。
嬉しそうにも見える顔。
「……そう」
出久は構える。凛も構える。
二人の間に流れる緊張。
モニタールームでミリオが身を乗り出した。
「うわ、緑谷くんいくんだ!」
ねじれも目を輝かせる。
「熱い〜!」
ユカリは思わず息を呑む。
環は静かに見つめていた。
凛は強い。
でも、出久ももう。
ただ追いつくだけの子じゃない。
その時、凛がぽつりと言う。
「なら来い。全力で潰す」
次の瞬間。
二人が同時に動いた。