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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第21章 転入生




***

瓦礫地帯。

爆豪と轟は睨み合っていた。

爆炎。

氷。

互いに決定打を許さない。

完全な硬直状態。

「逃げねェのかよ」

爆豪が笑う。 

轟も静かに返す。

「逃げる理由がない」

バチバチ。

周囲の地形がどんどん壊れていく。

だが、まだ勝負はつかない。




その頃、別エリア。

崩落しかけた通路で静かな足音が響く。

凛が歩いていた。

視線は鋭い。

そして見つける。

物陰。

呼吸。

気配。

「……いた」

次の瞬間。

凛が地面を蹴った。

速い。まるで獣。

ポイントを奪うため一直線に踏み込む。

だが。

「っ!」

出久が間一髪で避けた。

衝撃で壁が砕ける。

凛の目がわずかに細くなる。


――避けた。今のを。


出久は息を整えながら距離を取る。

汗。

鼓動。

速い。

やっぱり強い。

でも、怖いだけじゃない。

出久は凛を真っ直ぐ見た。

「君が来てからずっと観察してたんだ」

凛は無言。

出久は続ける。

「君は強いし、すごい」

「個性の使い方も、判断も、全部」

「だから――」

息を吸う。

緊張。

でも、目は逸らさない。


「勝って君を超えたい」


その言葉。

凛は少しだけ目を細めた。

静かに。

ほんの少し。

嬉しそうにも見える顔。

「……そう」

出久は構える。凛も構える。

二人の間に流れる緊張。

モニタールームでミリオが身を乗り出した。

「うわ、緑谷くんいくんだ!」

ねじれも目を輝かせる。

「熱い〜!」

ユカリは思わず息を呑む。

環は静かに見つめていた。

凛は強い。

でも、出久ももう。

ただ追いつくだけの子じゃない。

その時、凛がぽつりと言う。

「なら来い。全力で潰す」

次の瞬間。

二人が同時に動いた。


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