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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第6章 重症



切島は笑いながら続ける。

「でも爆豪、先輩にはめちゃくちゃ優しいっすよね」

「……そうかな?」

「そうっすよ!」

上鳴が大げさに肩を竦める。

「俺らにはすぐキレるのに、先輩にはちゃんと我慢してるし」

「あと先輩いると爆豪ちょっとテンション違う」 

「え?」

「声柔らかい」

「うそ!?」

「マジ!」

ユカリは信じられない顔をする。

でも思い返してみれば。

荷物を持ってくれたり。

疲れてると甘いものを押し付けてきたり。

危ない時はすぐ手を引いてくれたり。

不器用だけど、優しい。

そう考えた瞬間。

昨日の言葉が蘇る。

――『俺だったらいいのにって思った』

「っ……」

胸が熱くなる。

すると突然。

「テメェら何してんだ」

低い声。

三人が振り返る。

そこには、めちゃくちゃ機嫌の悪い爆豪が立っていた。

「うわ本人来た」

「噂をすれば!」

「切島ァ、上鳴ィ……」

笑ってるのに怖い。

二人が冷や汗を流す中、爆豪の視線は真っ先にユカリへ向く。

「……何話してた」

「えっ、その……」

ユカリが言葉に詰まる。

すると上鳴が余計なことを言った。

「爆豪が先輩好きすぎる話!」

沈黙。

終わった。

爆豪の拳が爆ぜる。

「上鳴ィ!!」

「ぎゃあああ!!」

逃げる上鳴。

追いかける爆豪。

廊下が一気に騒がしくなる。

その途中。

爆豪がちらっとユカリを見た。

耳が赤い。

「……変なこと吹き込まれてねェよな」

ぶっきらぼうに言って、すぐ視線を逸らす。

でもユカリは見てしまった。

その顔が、ちょっと照れていたこと。

そして。

そんな顔をされて嬉しいと思ってしまった自分に、さらに顔が熱くなるのだった。

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