第21章 転入生
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3年A組。
朝のホームルーム前。
ユカリはみんなの前で楽しそうにスマホを取り出して見せる。
「見て見て」
「ん?」
ミリオ、ねじれ、環。
いつもの三人がスマホを覗き込む。
画面に映っていたのは今朝撮った写真。
並んで歩く爆豪、轟、凛の後ろ姿。
朝日。
言い合ってるような距離感。
なんとも不思議な空気。
ねじれが目を輝かせる。
「わぁ〜!なんかこう見るとみんな仲良しみたい〜!」
「仲良しではないと思う……」
環が即答する。
ミリオは笑った。
「でもちょっとわかるかも!最初より空気柔らかくなったよね」
ユカリも嬉しそうに頷く。
「うん。最初はどうなるかと思ったけど……最近ちゃんと話してるし、なんか安心した」
その顔は本当に穏やかだった。
環はその様子を見ながら、ぼんやり思う。
――ユカリ、最近よく笑うな。
すると。
ねじれが急に話題を変える。
「で!結局どうするの〜?」
「え?」
「アメリカ!」
教室が少し静かになる。
凛の話。
つまり。
“ユカリは本当にアメリカへ行くのか”。
ユカリは少しだけ困った顔をした。
「…………」
ミリオも真面目な顔になる。
環は黙ったまま。
ユカリはスマホを見つめる。
そこに映る三人の背中。
そして。
最近の自分を思い返していた。
爆豪くん。
轟くん。
二人と話すと、近付かれると。
胸がうるさくなる。
ドキッとする。
顔が熱くなる。
それはちゃんとわかってる。