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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第5章 彼氏候補



沈黙。

気まずい。

ものすごく気まずい。

だって昼の件がある。

なのに。

「……彼氏候補って何」

最初に切り込んできたのは爆豪だった。

「っ!!」

直球。

ユカリの心臓が跳ねる。

「いやあれは誤解っていうか……!」

「誰考えてた」
 
「聞いてない!?」

爆豪の赤い目がじっと見てくる。

逃げられない。

轟も静かに口を開く。

「……俺たちの知らない人ですか」

「えっ」

「それとも知ってる人ですか」

落ち着いた声なのに圧がある。

ユカリは視線を泳がせた。

「そ、その、別に候補とかじゃなくて……」

「じゃあ何だよ」

「……っ」

言えるわけがない。

“二人の顔が浮かびました”なんて。

そんなの恥ずかしすぎる。

すると爆豪が眉を寄せた。

「……誰かに取られんのムカつく」

「え」

ぼそっと零れた本音。

ユカリが目を丸くすると、爆豪は舌打ちして視線を逸らした。

「テメェモテんだから仕方ねェだろ」

「爆豪くん……」

「でも他の奴とか無理だ」

その声は、思ったよりずっと真剣だった。

ユカリの鼓動がうるさくなる。

隣では轟が静かに歩きながら、ふいに言った。

「俺も嫌です」

「っ」

「先輩に彼氏できたら、多分かなり落ち込みます」

「そ、それは……」

「だから作らないでほしい」

さらっと言う。

でも目は本気だった。

ユカリの顔が熱くなる。

「なんでそんなこと平然と言えるの……!?」

すると轟が少しだけ首を傾げる。

「好きだからです」

「〜〜〜っ!!」

直球すぎる。

ユカリが思わずしゃがみ込みそうになると、爆豪が慌てて腕を掴んだ。

「おい大丈夫か!?」

「だ、誰のせいだと思ってるの!?」

「半分野郎のせいだろ」

「爆豪くんも大概だからね!?」

二人とも全然自覚がないから困る。


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