第19章 写真
***
その夜。
自室で静かに課題をしていた環のスマホが震えた。
画面を見る。
送り主。
爆豪。
嫌な予感しかしない。
恐る恐る開く。
【入れ】
短い。
怖い。
その直後、送られてきたのは――
グループLIMEの招待。
(嫌だ……)
本能が拒否している。
絶対ろくなことにならない。
しかもグループ名。
【ユカリ】
最悪だった。
環がスマホを見つめたまま固まっていると。
すぐ追撃が来る。
【早くしろ】
怖い。
圧がすごい。
環は深いため息をついた。
(なんで俺がこんな目に……)
半ば諦めながらグループに入る。
すると。
既にメンバーがいた。
轟焦凍。
環、頭を抱える。
(なんでいるんだ……)
入った瞬間。
爆豪から即メッセージが届く。
【バラしてんな】
【詰めが甘ェ】
完全に写真の件。
環は即反論する。
【轟が普通に喋った】
すると轟。
【悪気はなかったです】
【あったら怖ぇわ!】
爆豪はさらに続ける。
【つーか半分野郎】
【セコいことしてんじゃねェ】
【?】
【しゅんとして写真残した件だわクソが】
既読。数秒後。
【俺はしてねぇ】
真顔なのが伝わってくる文面。
爆豪、即レス。
【無自覚が一番タチ悪ィんだよ】
【でもユカリ先輩が許してくれた】
【それがセコいっつってんだろ!!】
環、もはや会話に入れない。
スマホを見つめながら遠い目になる。
(二人とも重い……)
しかも話題の中心がずっとユカリ。
その後も。
【先輩今日も可愛かった】
【分かる】
【髪結んでた】
【見た】
【笑った顔やばかった】
【分かる】
【お昼一緒に食べた】
【食うな1人で食え】
延々に続く。
環、完全に観戦モード。
(なんで俺このグループ入れられたんだ……)
すると突然。爆豪から。
【先輩の昔の写真もっとねェの】
環は即答する。
【ない】
【嘘つけ】
【ない】
【あンだろ】
【あるけど送らない】
【送れ】
【嫌だ】
スマホを見つめながら、環は深くため息をついた。