第19章 写真
ユカリは顔を真っ赤にしながら、目の前の環を指差した。
「これ以上写真送っちゃだめだからね!」
環は完全にしょんぼり。
「……はい」
「絶対だよ?」
「はい……」
「小学生のとかほんと恥ずかしいんだからね!?」
「ごめん……」
完全に怒られている。
なのに。
教室の一角では。
静かに、だが確実に沸いていた。
――ユカリ×環派。
(幼馴染の距離感ーーーー!!)
(怒ってるのに空気が柔らかい!!!)
(この自然体感が強いんだよ!!!)
(やっぱり歴史が違う……!)
古参ファンたち、大歓喜。
特に3年女子たちは耐えきれていなかった。
***
放課後。
静かになった1年A組の教室。
残っているのは二人だけだった。
机に向かって反省文を書いている爆豪と、隣で同じく書かされている出久。
「はぁ……」
出久が疲れたようにペンを置く。
「なんで毎回こうなるんだろう……」
「テメェが避けねェからだろ」
「かっちゃんも加減して!?」
そんなやり取りをしていた、その時。
教室の扉が開いた。
二人が振り向く。
そこにいたのは――ユカリ。
「お疲れさま」
柔らかく笑いながら教室へ入ってくる。
出久がぱっと顔を明るくした。
「ユカリ先輩!」
爆豪も顔を上げる。
一瞬だけ目が柔らかくなるのが分かる。