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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第15章 体育祭



***

3年テントは、相変わらず賑やかだった。

そこへ、ひときわ存在感のある影が現れる。

「おーう、盛り上がっとるなぁ!」

ファットガムだった。

インターン先の巡回ついでに寄ったらしいその姿に、周囲の空気が一気に和む。

「ファット?」

環が少しだけ姿勢を正す。

「……お疲れ様です」

「おう環、ちゃんとやっとるみたいやな!」

そしてファットガムの視線は、自然ともう一人へ向く。

ユカリ。

「おー!久しぶりやな、ユカリちゃん!」

「お久しぶりです!」

ユカリは嬉しそうに笑って軽く会釈する。

ファットガムは腕を組みながらニヤリと笑った。

「で?どや?……彼氏できたか?」

一瞬、空気が止まる。

「えっ」

ユカリの声が素で裏返る。

周囲のねじれが「わ〜お!」と目を輝かせる。

ねじれは完全に楽しそうだ。

「ファットガムさんストレート〜!」

ミリオも笑いを堪えながら肩を揺らす。

「いやぁ、いい質問だよね!」

環は一瞬だけ遠い目になる。

(この流れ、やめろ……)

ユカリは慌てて手を振る。

「えっ、いないです!いません!」

ファットガムは「ほう」と言いながらじっくり観察するように見る。

「ほんまか〜?」

「ほんとですって!」

そのやり取りを、少し離れた1年A組の話題人物たちが聞いてしまっている。

爆豪の目が一瞬だけ動く。

轟も静かに視線を向ける。

切島が小声で言う。

「おい……今の聞こえたよな?」

上鳴が冷や汗をかく。

「地雷ワード投下された気がするんだけど」

出久は顔を引きつらせる。

「いやでも事実確認だから……!」

ファットガムはそんな空気などお構いなしに笑う。

「ほな安心やな!環もモテるし、ユカリちゃんも人気やし、ええことや!」

環は小さくつぶやく。

「……巻き込まれてる」

ねじれは楽しそうに笑う。

「ファットガムさんって面白いね〜!」

そしてファットガムは一言。

「まぁ若いうちはな、いろいろあるもんや!」

その“いろいろ”が、今まさに会場の中心で渦を巻いていることは、誰もあえて言わない。

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