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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第15章 体育祭



***

体育祭の警備エリア。

観客の熱気とは少し距離を置いた場所で、プロヒーローたちが会場全体を見渡していた。

その中で目立つのは、やたらと“騒がしい中心点”だった。

Mt.レディは、グラウンドを見下ろしながらニヤリと笑う。

「ねぇ見て、あの子」

視線の先には、3年生テントで周囲に囲まれながらも自然と中心にいるユカリ。

そして、その周囲で明らかにテンションを上げている1年生たち。

「いや〜、すごい人気じゃない?」

隣で腕を組んでいたシンリンカムイが静かに言う。

「……統率というより、吸引力だな」

Mt.レディは楽しそうに頷く。

「でしょ?あの子、場の空気持っていくタイプ」

さらに視線を少し動かす。

そこには爆豪と轟。

それぞれ別方向の熱量で、明らかにユカリに向かっている。

Mt.レディは口元に手を当てて笑う。

「いや〜青春ねぇ」

シンリンカムイは少しだけ目を細める。

「ただの青春で済むかは怪しいがな」

その言葉に、Mt.レディが興味深そうに振り返る。

「どういう意味?」 

「……火種が多い」

短くそれだけ。

でも十分だった。

Mt.レディはさらに楽しそうになる。

「いいじゃん、そういうの!」

そしてぽつり。

「ねぇカムイ」

「ん?」

「うち来ないかな、あの子」

一瞬の沈黙。

シンリンカムイは無言でグラウンドを見下ろす。

そこでは相変わらず、男子たちが騒ぎ、笑い、叫び、そして一人の存在を中心に回っている。

「……やめておけ」

「え〜なんで?」

Mt.レディは笑う。

「だって絶対人気出るでしょ、うち来たら」

カムイはため息をつく。

「人気どころか、現場がもっと騒がしくなる」

「それもいいじゃん?」

「……仕事が増える」

その一言でMt.レディはようやく納得したように肩をすくめる。

「まぁ確かにね」

でも最後にもう一度だけ、グラウンドを見る。

「でもあの子、ほんとに“人を動かすタイプ”だわ」

その言葉は冗談半分なのに、少しだけ本気が混ざっていた。

一方その下では、本人はまだ男子たちに囲まれて困っている。

その対比が、余計に騒がしさを増していた。

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