第3章 3
診療所へ向かう途中、船内は静かで、少しだけ涼しい空気が流れていた。
チョッパーは前を歩きながら、ときどき振り返る。
「ここはな、薬とか道具が置いてあってさ」
「へぇ……」
ことみは興味深そうに中を見回しながらついていく。
小さな棚や薬瓶が整然と並んでいて、どこか落ち着く空間だった。
「けっこうちゃんとしてるんですね」
「当たり前だぞ!オレがいるからな!」
胸を張るチョッパーに、ことみは小さく笑う。
「すごいです」
その一言で、チョッパーは一気に照れてそっぽを向いた。
「……べ、別にすごくねぇし!」
でも尻尾は正直で、嬉しそうに揺れていた。
少し離れた場所では、サンジが通りかかり、ちらっとその様子を見た。
(楽しそうにしてるな)
それだけ思って、何も言わずそのままキッチンへ戻っていく。