第2章 2
船が見えてくると、甲板の明かりがゆらゆらと揺れていた。
ことみは紙袋を抱え直して、その前で一瞬足を止める。
(ここから上がるんだ……)
そのときだった。
「おーい!」
甲板の上からルフィの声が響く。
「ゾロ知らねぇか!?帰ってこねぇんだけど!」
サンジは軽くため息をつく。
「またかよ」
呆れたように一言だけ返して、桟橋へと歩き出す。
ことみも慌てて後に続く。
その瞬間、
「よっ!」
ルフィがひょいっと手を伸ばして、軽々と持ち上げた。
「え、わっ……!?」
気づいたときには、もう甲板の上だった。
「はい着いた!」
「え、えぇ……!」
サンジは横で煙を吐きながら言う。
「勝手なことすんな」
「いいじゃん早いだろ!」
船の上に戻れば、さっきまでの港の空気はもう遠い。
いつもの騒がしさが、そのまま迎えに来ていた。