第2章 2
屋台の前まで行くと、焼かれている串からじゅうっと音が立つ。
香辛料の匂いまで混ざっていて、ことみは思わず目を輝かせた。
「うわぁ……」
店主の大柄な男が笑う。
「姉ちゃん良い反応するな!」
「だってめちゃくちゃ美味しそうで……!」
「ハハ!兄ちゃん、彼女に何食わせてんだ!」
突然飛んできた言葉に、
ことみがぶふっとむせた。
「っ!?!?」
一方サンジは、特に気にした様子もなく串を眺めている。
「おすすめどれだ?」
「無視するんですか!?」
「何が?」
完全に分かってなさそうな顔で返されて、ことみは余計に混乱した。
店主は面白そうに笑いながら、焼きたての串を差し出す。
「ほら、サービスだ!」
「えっ、いいんですか!?」
「反応良かったからな!」
ことみが慌てて受け取る横で、
サンジは小さく肩をすくめた。
「良かったな」
まるで子ども扱いみたいな言い方に、
「子どもじゃないです!」
と即座に言い返す。
すると店主がまた豪快に笑った。