第2章 →五円チョコほど素敵なものはない
「安岐ちゃーん」
勢いよくザキさんが入ってきた。
おい、買ってくるのはえーな。
『ザキさん早いですね。』
「あれ、珍しいねザキさんなんて呼ぶの」
はいっと袋を渡され、その袋の中を確認する
『わっ!5円チョコ様がいっぱい…』
やふーいっ!
その袋には5円チョコ様が大量に入っていた。
「これで文句ない?」
『はいッッ!!ありがとうザキさん。』
んっ、やっぱり美味しいわ。
5円チョコ様なめんじゃねぇーよ。
『…ザキさん、仕事は?』
仕事に行く気配もないけれど
自分の部屋に戻る気配もない。
確か非番じゃなかったはず。
「副長に言われたから、安岐ちゃんを見張れって。」
おい、ニコニコして言うんじゃねぇよ。
『ま、暇つぶし相手にでもなってもらいますかね』
「安岐ちゃんの相手は疲れるけどね」
え、なにこれ?悪口?
本人目の前にして悪口?
笑いながら言うんじゃねェよ。
こちらとは苦笑いしかできないわ
『あはは。そうですね!....悪口かよクソボケ』
「今の悪口だよね!最後の悪口だよね!」
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