【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第1章 1
ベッドに透をふわりと下ろす。
立ったまま見下ろしている。逆光で表情がよく見えない。
Tシャツの裾を掴んで一息に脱いだ。露わになった上半身は無駄のない筋肉に覆われ、薄く汗が浮いている。脱ぎ捨てたシャツが床に落ちる音。
それから、ようやくベッドに膝をつき、透に覆い被さった。
見下ろす目が獣じみている。脱いだTシャツの下から現れた身体が月の明かりに照らされ、筋肉の凹凸に影が落ちる。
覆い被さりながら、片手で透の着ているものの裾を探る。指先の動きだけが不釣り合いに慎重で。
布の下に手を潜り込ませた。
素肌に触れた瞬間、指が止まった。アルコールのせいか熱い。
風呂上がりの余韻がまだ残っていて、掌に吸い付くような感触。
爆豪は黙ったまま、ゆっくりと服をたくし上げていく。
焦らしているのではない——ただ、この時間を惜しむように。露わになっていく肢体を、赤い瞳が食い入るように見つめていた。
「自分で脱いだ方が良い?」
手が止まらない。最後まで自分で脱がせるつもりらしい。
「黙ってろ。」
短い言葉とは裏腹に、布を扱う手つきは驚くほど丁寧だった。頭を通す時は一度手を止めて、絡まないように髪を避ける。