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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第9章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ II **


自販機前に着くと、五条先生はすでにそこで待っていた。
俺に気づくと、いつもの調子で片手を上げる。



「恵、おはよ」

「……おはようございます」



何の用で呼び出したのかは気になったが、その前に俺から昨夜が声を出したことを話した。



「……で、朝まで特に何もなかったです。も、変わった様子はありませんでした」

「ふーん……」



五条先生は顎に手をやり、考えるように黙り込んだ。
いつもなら何かしら余計なことを言ってくるのに、珍しく真剣な顔をしている。

やはり、何かまずかったのだろうか。



「……五条先生、姑獲鳥は――」

「恵、童貞卒業おめでとう♡」

「…………は?」



俺の反応に、五条先生がきょとんとする。



「え? 違うの? だって恵に、の呪力がめっちゃ濃く残ってるけど」

「……」



六眼の厄介さを忘れていた。
違う、とは言い切れない。



「いや〜、長かったなぁ。二人が付き合うことになって、僕嬉しいよ」

「…………」

「なに、その顔」

「……いや……まだ、付き合っては……」

「…………え?」



今度こそ、本気で間の抜けた声が返ってきた。



「まだ付き合ってないの?」

「……」

「なのにしたの?」

「…………」

「恵……」



五条先生が突然俺の両肩を掴み、ガクガクと揺さぶってくる。



「僕は恵をそんなふしだらに育てたつもりはないよ! お父さん、悲しい!」

「誰がお父さんだ!」



そもそも、あんたが先にゴム渡してきたんだろうが。



「まあまあ」



五条先生は俺の肩に腕を回してくる。
ニヤニヤと笑いながら顔を覗き込んできて、頬を指先でつんつんと突かれた。



「で? 初めてはどうだった? ちゃんとをリードできた? 恵、そういうとこ不器用そうだし。たくさんイかせてあげた? あ、もちろん避妊したよね?」

「……っ、俺はあんたとそういう話がしたいわけじゃありません!」



いい加減うんざりして、五条先生の腕を振り払った。
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